兼続と小十郎とわし

 ふと思ったけど、直江山城と片倉小十郎という戦国末期の名補佐役だけど、主君が違ったら名補佐役たりえただろうか。
 例えば逆だったらば、兄のような上杉景勝と落ち着いた片倉小十郎の組み合わせや、やんちゃな弟のような直江兼続とカリスマ伊達政宗の組み合わせ。両方うまくいかない気がする。そもそも、二組とも幼なじみともいえる信頼関係あっての名補佐役である気もするが。

 才能や能力は、発揮できる場所にあってこそ輝くのだと思う。けれど、人間の美しさというのは輝く輝かないや、有名無名に関係ない気もする。例え、直江兼続が違う運命に生まれれば、大河ドラマになるのは難しかったかもしれない、けれど知勇兼備のちょっとヤンチャな甘えん坊の美しさは変わらないだろう。片倉小十郎も天才の側にいなくても、誰にも知られないだけで忠義を尽くし立派に生きていただろう。
 出会いや運命で輝く才能もあるし、人に支えられて輝く能力もあるだろう。闇夜の花のように、誰も美しさに気づかないけど雲から月が出たときにはっとさせるものもあるだろう。
 なんかわかんないけど、とにかく頑張ろうと思った。