人気もの変わり者

 「あの子が好きだな」って友達が言ってたら、自分もその子が魅力的に見えちゃう。学生時代にそんなことがいっぱいあった。
 多くの人がいいと言っているものはやっぱり魅力的に見える。うちの奥さんなんて大半の時間を友達の評判とかネットのレビューとか情報収集に使ってる(でも安物を買って失敗する)。
 本当は人はだめだっていっても自分は価値があると思えるものが、最高なはずなのに。
 俺には可愛いブスだったり、古い中古マンションだったり、オプションいっぱいついた不人気車種の中古だったり、並ばず食えるラーメンだったり、そんな愛すべきものをいっぱい見つけたい。それが自分らしい豊かさだと思うから。
 人気があるものが欲しいのは、きっと他の人の目を意識しちゃってるんだと思う。それは楽しいことだけど窮屈だし結局かなわないことだってある。だから俺は変わり者の振りをしてそれを見ないようにする「俺は変わり者だから人気無くても、好きなものを手にいれる」って。臆病者なだけかもしれない。でも、人を妬まないぜ。

 「人気無くても俺には魅力的なものを」って思ってるから競馬でとんでもない馬買っちゃう。そして当然勝てない。でもいいんだ、臆病者はたいした金額買ってないから。これでいいのか?俺。まぁ、これでいいか。公営なら。