幸福

 二歳の娘と四歳の娘が俺を取り合ってる。うるさいしめんどくさい。しかし、かんがえようではこんなに幸福なことはない。
 思春期にはモテる男に憧れた。なぜだろう。とにかく必要にされたかったのではないだろうか?自分がなにかを必要とするよりも誰かが自分を必要とする快感。
 子どもがいるということは自分の存在を意識する上でそういった力がある。疲れるししんどいけど、自分が必要とされているなら頑張れる。
 いろいろな人生があっていいと思う。でも子どもたちがいて、自分を必要としてくれれば、どんなに思い通りにいかない人生だって大切に思える。
 俺はそう信じるしかないだろ?手を繋いで眠る娘の寝返りに、アームロックを極められながら。